「いつのまにか、レッスン日がわくわく楽しみに」

I.I. 英検1級 2019年

「到底独学では合格できない」――テソーラスハウスとの出会い

Thesaurus Houseに出会ったのは2018年第3回の2次試験で不合格通知をもらった日でした。初めての2次試験は、市販のテキストのCDを一通り聞いて臨んだものの、悲惨な結果でした。

これは到底独学では合格できないと確信し、ネットで検索して、体験入学に申し込みました。6名ほどの参加者が、残念な結果だった理由を振り返ったり試験で自分が選んだトピックについて再度スピーチをした後、John先生から的確なアドバイスをいただき、私も含めて3名が、その場でレギュラーコースの仮予約をしました。授業の内容の濃さが期待できたのもさることながら、小林先生の飾らないお人柄に安心感を覚えたのも受講をすぐに決定した理由です

「いつのまにか、レッスン日が、わくわく楽しみに」

それから始まった毎週のレッスンでは、カテゴリーごとに6つのquestionsが書かれたテキストから2つについて2分間語れるように準備をしてくるという宿題が課されました。

恥ずかしながら、社会で起こっている事象について関心を持たずに長年過ごしてきたため、political correctness、biodiversity、antibiotic drug resistanceなど、英語の意味もさることながら、今、そのトピックのどのような点が論点になっているのかから調べる作業が必要でした。

時間がある時に、とりあえず、6つスピーチを書いてはみたものの、それを暗記して話すというのはまた、一段高いハードルで、毎回2つのスピーチを言えるようにするというのはとても難しいものでした。

教室は学生さんから、すでに退職された方まで、幅広い年齢の男女が「英検の2次試験に合格する」という共通の目標を持って、スピーチに挑戦し、John先生から良かった点、改善点、また新しい視点を提示してもらい、また翌週にそなえる……というスタイルが、継続して行われます。緊張感の中にもJohn先生の博識で明るく、ユーモアのあるコメントにしばし笑い声も聞かれる、暖かい空間でした。

社会人になってからというもの、1日限りの講座で学んだことはあっても継続して毎週毎週3か月半の間、同じ教室に通って勉強をするというのは初めての経験です。学生にもどったような感覚で、いつのまにか、レッスン日が、わくわく楽しみになっていました。気がつけば、度胸と勘が身についたらしく、無縁のトピックを渡されても、なんとか2つの理由を考え出して話せるようになりました。

試験本番

前日の模擬試験授業の受講を終えて臨んだ、本番。めくったカードにあった課題は1番から問われている意味がよくわからず、焦りましたが、下に目をずらしていくと、space exploringの意義を問う問題があり、授業で他の受講生がスピーチしたことを思い出して、これでいこう、と必死に話しました。途中で、語彙が思い浮かばず、止まったり、あとから考えると「John先生が、言っていたあの例を言えば良かった・・・」と後悔ばかりです。

それでもspeechの得点が10点中9点だったのは小林先生に最後の最後までアドバイスをいただいた「姿勢よく、顔を上げて笑顔で」の教えを意識したのが試験官に好印象を持ってもらえたからだと確信しています。

おわりに

直前の3日間、音読しながら書き写していた「遺伝子組み換え」、「テロ対策」などなど全く出題されませんでしたが、無駄ではなかったと思います。過去の合格体験記で「100準備したスピーチのうち1題が出題される」という言葉がありましたが、まさに英検1級2次試験というのはそういうものだと実感しました。今はその100のアイデアを私の頭(容量が少ないため断片的にしか残りませんでしたが)にインプットしてくれたThesaurus Houseさんに感謝するばかりです。

まだまだ実力不足ですが自分の中で「英検1級ホルダー」であることは「人生のある時期に努力したのだ」という点で、自信になります。これからもこの資格に恥じないように英語の勉強を続けていきたいと思います。このような素晴らしい体験をさせてくださった、小林先生、John先生、本当にありがとうございました。