「楽しさが100倍違う」

shino 英検1級 2021年

はじめに

2021年第1回英検にて1級に合格を致しました。
とても嬉しい気持ちでいっぱいです。

ぎりぎり準一級に合格したレベルからのスタートで、テソーラスハウスでは二次試験対策で大変お世話になり本当にありがとうございました。
テソーラスハウスでの二次試験対策は、一人で練習するよりも楽しさが100倍違う、と思っています。

 

一次試験

ボキャブラリー、英作文、社会問題の背景知識等、勉強すべきことはたくさんありました。
一次試験は何度も不合格になりそのたびに反省がありました。
勉強が得意でなく、何度落ち込んだか、モチベーションが下がったかわかりません。
ゆっくりしたペースでしたが、
「読んでもなかなか頭に入ってこなかったTIMEマガジンが、いつの間にか知っている単語が多くなり内容が理解できてきている」と体感できてきたころ、一次試験に合格をいたしました。

 

二次試験

「英検勉強を早く終わりにして勉強から解放されたい、一発合格したい!」
そう思っていた私は英検対策で有名なテソーラスハウスの、直前模擬クラスに申し込みをしました。
参考書を利用してスピーチの練習やアイデアやフレーズのインプットを行いましたが、Q&Aについては勉強ができませんでしたし、とにかくたくさん練習をして慣れたかったからです。

模擬クラスに参加して、いきなりの実践方式ではじめはとにかく緊張しました。
頭では違うと理解していても、緊張で”news”を”newses”と間違えて言ってしまうくらいです。

模擬クラスに参加して、多くのフィードバックをいただきました。
・Q&Aで説明が回りくどいのでもっと簡潔にしたほうがよい。
・全体を通して意見がばらばらなので、一貫性を持たせたほうがよい。
冠詞をよく間違えている
・もっとリラックスしたほうが良い など…

特に、Q&Aセッションで、先生は容赦なく質問をしてきます。
「宗教は社会を安定させるということだけど、仏教国ミャンマーの現状をどう見る?」
「宇宙開発に莫大な資金を投入することは、長期的には人類にメリットがあるというけど、今現在、貧困や飢餓で苦しんでいる人の目の前でそういうこと言える?」

自分の主張と反対の質問をされると、私は「なるほど、確かにその通りだ」と簡単に自分の意見を変更していました。
もちろん、そのように自分の意見を途中で変更することはこの試験では好まれません。
『意見を変えたい誘惑に負けず、限られた時間で一貫した意見を述べる』トレーニングができたことがよかったです。

レッスンが終わると、「英語力うんぬんよりも、わたしは論理的思考についてまずは学んだほうがいいのでは…」「これはディベート力が必要なのでは…」と毎回心がざわざわして、「あんなに練習したのに…」「今だったらこういう風に言えるのに…」と打ちのめされました。
これが「なんとなく、思っていることが伝えられる」事と、英検1級で必要とされる「社会問題を論理的に述べることができる」事の違いだと思いました。
それでも最後には励ましがありとてもありがたかったです。

スピーチも即座にアイデアを思いつくことができずに苦し紛れのわけのわからないスピーチを何度もしたことがありましたが、出題分野は広いものの、繰り返し練習することで、少しずつ慣れていくことができたと思います。模擬クラスでは一つの分野でも話をどんどん広げていくので、知識をたくさん仕入れることができました。

自宅では、クラスでの内容を踏まえて参考書を利用して音読をし、ストップウォッチを利用してスピーチの練習を繰り返し行い、本番に備えました。
勉強方法としては、まずは主だったトピックについての基本的なPros & Consをインプットしスピーチをする、慣れてきたら自分なりのアイデアを取り入れるという練習を繰り返し行いました。二次試験の勉強は、机に向かうよりは声を出していることのほうが多いので、一次試験対策よりは好きだなと思いました。

 

試験当日

当日は暑い日にもかかわらず、
手が冷たくなって自分が緊張している事に気が付きました。

試験管の前では、なるべくフレンドリーに、声を大きく、アイコンタクトをとりながら笑顔で話すことを心掛けました。
終わった後は「自信満々にスピーチしたけれども、ひょっとして問題文を読み違えていたのでは?」と不安になりましたが、小林先生が「この試験は運もつきものです」というツイートをされていたので少し安心し、不合格でもまたチャレンジしよう、と思っていました。

 

合格

ゴールにしていた「合格」は、振り返ると一つの通過点だったということに気づきました。
そして、英検1級取得に憧れを抱いて目標にしているものでしたが、いつの間にか勉強をするその過程自体が自分を一つ上に、引き上げてくれたとおもっています。

私の場合は、英検1級がすぐに必要な理由はありません。
しかし、勉強する過程で社会問題についての知識が深まり、
日常で触れるニュースのアンテナが高くなりました。
ニュースを聞きながら、「これはスピーチに使えるな」と思うことも多く視野が広がったことが自分の財産になったと思っています。そして、少し「なりたい自分」に近づくことができ、やはり合格は嬉しいです!

はじめは早く試験勉強から解放されたいからテソーラスハウスで勉強しようとおもったのに、合格しても続けたいな、ここに来たいな、とおもっています。何度も合格しても通い続けている方が多くいらっしゃるのも納得です。

何といっても、先生たちの知識の豊富さや暖かく生徒を励ましてくれる態度は、試験対策以上のものを感じてしまいました。試験対策のためにひとりで模範解答を丸暗記することはもちろんできるのですが、それ以上に考えさせられ、そして時に自由闊達なディスカッションをすることができました。ここは大学のゼミ?と思ってしまうほど。ああ、楽しかった!

 

今後

考えてみると、社会問題についての自分の意見を2分間知らない人に聞いてもらえる機会なんてそうそうないわけです。
そこには自分の生きてきた、見てきた経験を詰め込んで自分の人生や価値観を反映させることができる・・・
資格試験だって、英語を自在に操ることができれば楽しい表現の場になる、そう思えるまでになりたいなあと思っています。

今回の試験では合格したものの、納得できる内容であったわけではなく、ありきたりのことしか言えませんでした。
もっと試験管をうならせてみたい、自分の言葉でスピーチしたい、カッコイイ英語を話したい、など今後の目標です。
国連英検にもチャレンジするぞ!

テソーラスハウスの皆様、本当にありがとうございました。またお世話になる際はどうぞよろしくお願いいたします。