「英検1級合格への道のり」

建山八重子 英検1級二次試験 2010年

英検1級二次専門学校テソーラスハウスを見つけた!

英検1級受験を思い立ったのは昨年の秋ごろでした。 もともと外資系のエアラインやIT系の会社の役員秘書の仕事などで英語を使う機会が多く、英語でのコミュニケーションをとることにとても興味をもっておりましたが、はじめて英検1級の過去問題を見たときは、あまりの英文量の多さと語彙レベルの高さに圧倒されてしまいました。
自分には無理かなとしり込みしてしまった時もありましたが、1次試験はどうにか独学で合格、そのまま初めての2次試験へほとんど何も用意せずに挑戦したのが、今年の2月でしたが、やはり英会話ができれば合格できるという生易しいレベルではないということを確信しました。スピーチの構成や内容の一貫性など英会話力を超えた技術が必要であることを思い知らされました。

1回目の2次面接試験では、自己紹介、質疑応答では笑顔でスムーズなやり取りができたかなあという気がしたのですが、肝心なスピーチの構成がよくなかったのと、内容のポイントも一つのみで自分の体験談をだらだらと2分間しゃべっただけで、手ごたえが感じられずあっという間に私の初めての2次試験が終了してしまいました。 結果は合格点に2点届かず不合格A。無理であろうと予想はしていましたが、自分のスピーチの点数を伸ばすにはどうしたらよいのだろうと途方に暮れていたところ、テソーラスハウスのホームページにたどり着きました。

目からうろこが落ちるような授業だった!

外国人講師陣の質の高さと英検1級専門校という実績に魅かれ、ぜひテソーラスハウスで2回目の2次試験で合格を勝ち取りたいものだと思い4月からの二次対策スピーチクラスに3カ月通学しました。幼稚園に入園したての甘えん坊の息子に時間をとられることが多く、毎週発表するスピーチの用意をして練習する時間を確保するのが大変でしたが、子供が寝た後や週末に家族に協力してもらい3ヶ月間なるべく多くのトピックに対応できるように、スピーチを用意&練習しました。

テソーラスハウスではスピーチのグループレッスンで、必ず1つのトピックに2つのポイントを用意することが求められました。
しかも、その2つのポイントは全く異なる視点から(海のものと山のものというような)作り上げることが必要ということを学びました。たとえば、日本の退職制度を廃止するべきか?という質問に対して、するべきであると答える場合、1つ目のポイントは健康で働く意思のある高齢者が増えることにより、政府は年金への支出が減り、それだけ医療、福祉へまわすことができるというシステム的なポイントと、2つ目は高齢者の方々が仕事をすることにより、社会や若者との交流が増え、生きる喜びやセルフエスティームがあがるというメンタル面でのポイントを話すという構成にするとよいということで、これには本当に目からうろこでした。1つのポイントでは足りないし、3つでは多すぎる。インパクトのあるスピーチを作り上げるにおいて、2つのポイントを話すというしばりがあるということが、充実した内容のスピーチを生み出すキーポイントなのだということを知りました。

初めは両方のポイントが似てしまうことが多く、小林校長先生やネイティブの講師の方々から指摘を受けて気がつくというようなこともあり、毎回の授業の前は緊張してしまい、軽い吐き気がしていたものです(笑) ですが、回数を重ねるごとに別の視点から2つのポイントを作ることに慣れてきて、最後のほうでは英字新聞のヘッドラインを読んだだけで自然とポイントが2つ浮かんでくるようになりました。これもテソーラスハウスの厳しくも、丁寧なご指導のおかげだと思います。

外国人講師陣の国籍がさまざまであることも、いろいろな意見や習慣の違い、そして英語の話し方のちょっとしたアクセントの違いなどに対応するにはとてもよい場でありました。さらに、クラスの最後に小林先生から日本語での講評をいただくのも話すトーンやアティテュード面で自分の気付かない癖などに気付いて、改善していくためにとても大切な時間でした。
最初はとても緊張して、毎週末が来るのが不安だったクラスも中盤以降はとっても楽しみになっていました。
いろいろなバッググラウンドをお持ちのクラスメイトの方々と励ましあったり、勉強方法などの情報交換をしたりととても楽しい授業でした。 おかげで2次試験当日には予想していたトピックは出ませんでしたが、あわてずに自分が以前調べておいて、頭の中の引出しにしまってあった知識をあわてず引っ張り出すことができ、クラス練習で話したことを沈黙せずに語ることができました。 スピーチとインタラクションは前回よりも、6点ずつアップしていたのは本当にうれしかったです。

到底無理だと思っていた、念願の英検1級に合格することができましたが、今後も英語力を生かした仕事に復帰できるよう、1級合格をゴールではなくスタートと考えて、スキルを常に磨いていきたいと思っております。
小林先生を始め、ネイティブスピーカーの講師の皆様に心からお礼を申し上げたいと思っております。
本当にありがとうございました。

英検1級合格のための私の勉強法

最後に自分のやっていた勉強方法をいくつかご紹介したいと思います。

・時間の許す限り(なるべく毎日)英字新聞を読んで(私はデイリー読売をお勧めします)スピーチに使えそうな記事を切り取り、ノートを作って貼っておき、簡単に内容をまとめて書いておく。できれば環境問題や高齢化社会の問題など
・カテゴリーを分けてノートを作っておくほうがよいと思います。
・ニュース番組を活用する。 NHKのニュース7は録画してなるべく欠かさず見るようにしていました。
あとはクローズアップ現代や池上彰さんの経済や世界情勢などの特別番組は難しい言葉を使わず、どんな世代にもわかるような説明がよかったので、チェックしていました。
・本を読む。 経済問題が苦手だったので、「世界の経済が一目でわかる地図帳」ライフサイエンス著と「知らないと恥をかく世界の大問題」池上彰著はとてもわかりやすくおすすめです。
・とにかく英語を話すこと!スピーチの原稿を書いてまる暗記するのはど忘れしてしまったり応用が利かないことが多いのでおすすめしません。英語を話す機会が少ない人でも、なるべく一人でスピーチ練習したり、思いついたポイントをなるべくアウトプットするようにする癖をつけました。恥ずかしいけれど、自分のスピーチを録音して、聞くようにするとイントネーションや発音の悪い癖に気付くのでよいと思います。