英検1級単語合格への道(5)にて触れました、
「Pass単熟語」と「Plus単熟語(現:文で覚える単熟語)」どちらを購入した方がいいですか?
というご質問にお答えいたします。
Pass単熟語については持ち運びが便利、単語数が多い
Plus単熟語については、比較的長い文章(分野別)が掲載されているためリーディングの勉強にもなる、
という両者の違いがあります。
ご予算と学習時間が許せば、両方購入して学習されるのが良いと思いますが、
◎Pass単熟語
自宅よりも移動時間中に単語を覚えることが多い方
丸暗記が全然苦にならない方
◎Plus単熟語
普段、なかなか英字新聞や英文雑誌を読む時間がとれない方
例文なしに単語だけ暗記するのが苦手方
に適しているのではないかと思います。
どちらか1冊のみ購入したいという方には、Pass単熟語の方をおすすめいたします。Pass単熟語にも、別冊で短い例文集がついているからです。
いずれにしても、これまでの「英検1級単語強化への道」で述べてきたように、多角的に単語集を活用することが何より大切です。
さて、
「どちらの単語集から、より多く出題されますか?」
という質問を受講生の方からよくいただきます。私が以前、英検1級の語彙のパートの単語(選択肢の100単語)を分析したところ、以下のような結果になりました。
- Pass単熟語(19語)
- Plus単熟語(15語)
- Pass/Plus単熟語両方(17語)
- どちらでもない(49語)
※派生語については、単熟語に掲載されているとみなす
例)選択肢の単語 erudition → 単熟語に掲載されている単語 erudite
過去問を数回にわたって分析しましたが、Pass単熟語とPlus単熟語で、それほど出題率に差はないようです。
ですから単語の派生語や類義語に至るまできちんと調べる学習をするならば、どちらか1冊で十分だと思います。
問題なのは、Pass単熟語、Plus単熟語のいずれからも出題されていない語彙が49語もあったことです。
英検1級試験2008年第三回の出題では、後半の熟語力を問う問題(4題)において、全ての選択肢(16熟語)がいずれの単語集からも出題されていませんでした。
中には熟語で使われている単語から意味を想像できるものもありましたが、日頃から様々な英文に接していないと熟語の問題で全問正解することは少々難しいように感じました。
このような出題で悩まされないためにも、やはり地道に、確実に、かつ効率よく単語集を学習することが、英検1級語彙のパートで得点を稼ぐ近道だと確信し、それを可能にする教材作成を常に心がけています。