英検1級単語強化への道(1) ~単語集の使い方~

これから英検1級ボキャブラリー強化のコツを時折お話したいと思います。

 

英検受験にあたっては、その級のレベルに合った単語を覚えるのは必須です。たとえば、「家の基礎」=「文法」であれば、「家のパーツ」=「単語」です。基礎(土台や柱)が重要なのは言うまでもありませんが、基礎だけで、パーツ(窓、台所、トイレ…)もないような家は、やはり住み心地が良くありません。
文法は得意だけれど、大量の単語を効率よく覚えられない。あるいは、丸暗記は得意だけれど、いざ試験となると正しい単語を選択肢から選ぶことができない、という方もいます。
そういう方のために、この章では、効率よく確実に語彙力を強化する方法について、いくつかのコツを「英検1級 単語合格のカギ」でお伝えして参ります。
それでは早速スタートです。

 

第1回: あなたは英検1級の単語集をどのように使っていますか?

 

① 頭から順番に[英単語-意味]の組み合わせで覚えている。
② [英単語-意味]の組み合わせだけでなく、例文を読んで理解しながら覚えている。

 

おそらく①、②は多くの方が取り入れている方法だと思います。それでもなかなか思うように進まないことが多いのではないでしょうか?

 

= 効率よく単語を覚えよう =

 

いつだったか、電車の中で旺文社の英検2級のPass単熟語を広げている学生さんがいました。見てみると、本そのものは使いこまれている感じがしていたのですが、何も書き込みがありませんでした。本に書き込みをするのが嫌いな方もいますので、そういう方だったのかもしれません。ただ、書き込みが気にならない人は次の方法を試してみませんか?

 

(1)単語集を最初から最後まで目を通し、知っている単語を青線知らない単語を赤線で区別する。

 

色は実際何でもよいのですが、知っている単語と知らない単語をしっかり分けます。
ただし、気をつけて欲しいのが、「知っているつもり」の単語です。
では、次の文章の(   )に入る適切な単語を考えてみてください。

 

Foie gras is a highly (   ) luxury foodstuff in French cuisine but recently some animal rights groups have been criticizing a foie gras producer as cruel because of its force-feeding method.
①apprised    ② appropriated    ③ apprehended    ④ appreciated

 

選択肢がすべて’ap’で始まるので、一瞬戸惑います。簡単に見える単語は④なので、つい選びたくなるけれど、本当にそれでいいのか、とちょっと考え込んでしまいますが、正解は④です。

 

appreciate ⇒ 感謝する

 

というのはみなさんご存じだと思いますが、ここでは

 

appreciate ⇒ 評価する

 

という意味で使われています。
このように、ひとつの単語を知っていても、別の意味を知らないと試験のときに選択肢で迷うケースが増えてしまうので、複数の意味を持つ単語もしっかりと覚える必要があります。

 

もし、単語集の単語の意味を見て、どれか一つでも知らない意味があった場合は、「知らない単語」に入れるのがよいでしょう。

 

To be continued…