【2026/10/4】英検準1級ライティング『都市は以前より安全になったか』を解説|論点ズレを防ぐ4つの対策ポイント
2026/10/04作成
英検準1級の受験:皆さん、本日は本当にお疲れ様でした
本日、2026年10月4日に実施された英検準1級の一次試験を受験されたすべての皆さん——
まずは、ここまで積み上げてこられた努力に、心から敬意を表します。
試験を「受けきった」というその一点だけで、もう大きな前進です。
私たちテソーラスハウスは、1991年の設立以来35年にわたり英検対策一筋で歩んでまいりました。本日の問題のなかでも、とりわけ多くの受験生が頭を抱えたであろうWriting(英作文・意見論述)について、記憶が鮮明なうちに振り返りをお届けします。
結果に関わらず、次の一手を冷静に設計したい方は、
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【本日の英作文トピックと受験生のリアルな声】
本日の準1級Writing、意見論述のテーマは
「都市は以前より安全になっているか」(趣旨)
でした。
試験後のSNSを見ると、「何を書けばいいのか分からなかった」「理由が2つ出てこなかった」という声とともに、問いとは少しズレた方向で書いてしまったと思われる投稿が少なからず見られました。
正直に申し上げて、高校生の受験者にはかなり厳しいトピックだったと思います。「以前の都市」を自分の目で見てきた経験がないぶん、比較の材料を頭の中から引き出しにくいからです。
このテーマの最大の落とし穴——「都会 vs 田舎」ではない
準1級では「都会と田舎、住むならどちらが良いか」という場所の比較は定番の出題です。そのため、今回のトピックを見た瞬間に、
- 「都会は人が多く犯罪が多いので、田舎より危険だ」
- 「田舎は地域のつながりが強いので安全だ」
と、都会と田舎を比べる答案を書き始めてしまった方がいたはずです。
しかし今回問われているのは、同じ「都市」の過去と現在の比較、つまり時間軸の比較です。都会と田舎の比較で論じると、内容がどれほど優れていても「問いに答えていない」と判断され、内容面で大きく点を落としかねません。
答案の理由1・理由2のそれぞれに、「以前はこうだった → 今はこう変わった」という変化が書かれているか。これが今回の答案を見直すときの、いちばんの確認点です。
「田舎=安全」は日本の感覚にすぎない
もう一つ、意外と見落とされがちな視点があります。私たち日本人は「田舎は安全、都会は危ない」というイメージを自然に持っていますが、国によってはこれが逆です。人目や街灯、警察の目が届きにくい地方のほうが危険で、監視カメラや警備が行き届いた都市部のほうが安全だと考えられている国も少なくありません。
英検の英作文は、日本人だけが読む前提の文章ではありません。「日本の常識」を前提に書かず、どの国の読み手にも通じる根拠で論じる——この姿勢は、今回のテーマに限らず準1級・1級の英作文全般で効いてきます。
そしてこの視点は、そのまま理由づくりのヒントにもなります。「都市が安全になった」という立場なら、監視カメラや街灯の整備、スマートフォンによる通報の容易さなど、「都市だからこそ進んだ変化」を理由にできるからです。
【35年の指導経験から伝える、4つの対策ポイント】
① 「4段落テンプレート」に、時間軸の比較を流し込む
準1級の意見論述は、型がすべてと言っても過言ではありません。
- 第1段落(序論):「以前より安全になった/なっていない」の立場を明確に表明
- 第2段落(理由1):過去と比べて何が変わったか+具体例
- 第3段落(理由2):もう一つの変化+具体例
- 第4段落(結論):序論を言い換えて締める
理由が出てこないときは、「テクノロジー」「社会の仕組み」「新しいリスク」の3つの切り口から考えると整理しやすくなります。
- 安全になった派:監視カメラの普及で犯罪の抑止と検挙が進んだ/スマートフォンで即座に通報・位置共有ができる/街灯や防犯設計など都市インフラの改善
- 安全になっていない派:特殊詐欺やサイバー犯罪など、新しい形の犯罪が増えた/近所付き合いが薄れ、匿名性が高まった/人口集中による交通事故や災害時のリスク
どちらの立場でも構いません。大切なのは、選んだ立場に沿って、2つの理由を「変化」として書き切ることです。
② 時間軸を示す表現で「問いに答えている」ことを見せる
論点がズレていないことを読み手に示すには、時間の比較を表す表現を序論と各理由に入れておくのが確実です。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| than they used to be | 以前よりも |
| over the past few decades | ここ数十年で |
| in recent years | 近年 |
| compared with the past | 過去と比べて |
| has / have become | (今では)〜になった |
序論の例:I believe that cities have become safer places to live than they used to be.
(都市は以前よりも住むのに安全な場所になったと考える。)
結論では、主張は変えずに表現だけを言い換えます。For these reasons, I am convinced that urban areas are far less dangerous today than in the past.
③ 防犯・治安テーマの「語彙ストック」を持っておく
身近なテーマで差をつける武器が、テーマ別の語彙ストックです。今回のテーマなら、たとえば次のような語が使えます。
| 語彙 | 意味 |
|---|---|
| surveillance cameras | 監視カメラ |
| crime rate | 犯罪率 |
| deter crime | 犯罪を抑止する |
| law enforcement | 警察・法執行機関 |
| cybercrime / online fraud | サイバー犯罪/ネット詐欺 |
| anonymity | 匿名性 |
| community ties | 地域のつながり |
<理由段落のサンプル>
First, the widespread use of surveillance cameras has helped deter crime in cities. In the past, many offenders could escape without being identified, but today, footage from cameras often allows law enforcement to find suspects quickly.(第一に、監視カメラの普及は都市の犯罪抑止に役立ってきた。以前は身元を特定されずに逃げおおせる犯人も多かったが、今日ではカメラの映像によって警察が容疑者を素早く見つけられることが多い。)
「In the past 〜, but today 〜」と、過去と現在を1つの段落の中で対比させているのがポイントです。この形を守れば、論点がズレることはありません。
④ 書き始める前の30秒で「問いの軸」を確認する
今回のような論点ズレは、知識不足ではなく読み違いから起こります。書き始める前に、問いが何と何を比べているのか(場所か、時間か、立場か)を一度だけ確認する。この30秒が、答案全体を守ります。
そして、構成や語彙を本番でゼロから考えずに済むよう、①〜③を試験前に準備しておくこと。準備した人だけが、限られた時間を「書く」ことに使えます。
【自己採点の前に知っておきたいこと】
英検の合否はCSEスコアで判定されるため、素点の正答数だけでは合否を判断できません。準1級一次試験の合格基準はCSEスコア1,792です。ライティングで論点がズレてしまったかもしれない方も、リーディング・リスニングとの合計で判定されますので、結果が出るまで決めつけずに待ちましょう。
合格点の内訳とギリギリ合格の分かれ目は、英検準1級の合格点は?CSEスコア1,792の内訳とギリギリ合格の分かれ目で詳しく解説しています。要約問題の見直しには、要約問題で「0点」がついた理由もあわせてご覧ください。
最後に:今日の悔しさを、次の力に
「難しかった」と感じたあなた。問いの読み違いに、試験が終わってから気づいたあなた。
それは、本気で向き合った証拠です。今日気づいた「問いの軸を確かめる」という一手は、次の試験で、そして1級に進んだ先でも、あなたの答案を支える力になります。
テソーラスハウス一同、皆様の合格を心より応援しております。
もし今日試験を受けて、英検対策の学習に行き詰まりを感じているなら、
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また、校長 小林蕗子による直通電話相談も、お気軽にご利用ください。
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