英検1級の合格点は2028点——自己採点でわかること、わからないこと

試験が終わった直後、多くの方が最初にすることは自己採点です。

英検の公式サイトには一次試験の解答が掲載されます。手元の記憶と照らし合わせれば、リーディングとリスニングの素点は数えられます。そこで出てくるのが、「この点で受かっているのか」という問いです。

先に、事実だけを整理します(準1級の方は英検準1級の合格点をご覧ください)。

一次試験の合格点は2550点満点中2028点

英検1級の一次試験は、リーディング・リスニング・ライティングの3技能で、各850点、合計2550点満点です。合格に必要なのは2028点で、この基準は回によって変わりません(日本英語検定協会「英検CSEスコアでの合否判定方法について」)。

割合でいえば、満点の約8割です。ただし、ここが最初の落とし穴になります。

素点とCSEスコアは、一対一で対応しない

「何問正解で何点」という換算表は存在しません。英検のCSEスコアは、受験者全体の解答データをもとに統計的に算出されるためです。同じ正解数でも、回によってスコアは前後します。

つまり、自己採点でわかるのは素点(何問正解したか)であって、CSEスコアそのものではありません。

さらに、一次試験の3分の1を占めるライティングは、自己採点ができません。意見論述と要約の2題で850点。ここが何点になるかは、結果発表を待つしかありません。

自己採点でわかること、わからないこと

わかることわからないこと
リーディング(35問)何問正解したかそれが何点に換算されるか
リスニング(27問)何問正解したか同上
ライティング(2問)—内容・構成・語彙・文法の4観点で何点がついたか

ですから、自己採点の結果は、次の3つのどれかにしかなりません。

  1. リーディングとリスニングで大きく崩れた — ライティングが平均的な出来なら、届いていない可能性が高い
  2. 例年の合格者と同じくらいは取れた — ライティング次第。結果発表まで確定しない
  3. 手応えが良い — それでも、ライティングが沈めば落ちることがある

1 に当てはまる方は、10月26日の結果発表を待つ必要がありません。 次の試験に向けて動き出せる時間が、3週間分あります。

「届かなかった」と分かったときに、最初に考えるべきこと

ここからは、指導する側から申し上げます。

不合格のあと、多くの方が最初に手を伸ばすのは、新しい単語帳と問題集です。しかし、35年間1級の答案を見てきた経験からいうと、あと一歩で届かなかった方の多くは、学習量が足りていません、という話ではありません。足りていないのは、知識が試験の要求する形に組まれているかどうかです。

具体的には、次の3つのどこかで止まっています。ご自身がどこで止まっているかは、9問のセルフ診断で確かめられます。

1. 語彙が「見て意味がわかる」止まりになっている

大問1の語彙問題は、選択肢の4つがどれも似た意味に見えた時点で負けています。意味を知っているかではなく、語と語の結びつき(この動詞はこの目的語を取るか)まで持っているかが問われます。読んでわかる語彙と、選んで正解できる語彙は別物です。

2. 読解の時間配分が崩れている

リーディングは35問。時間内に解き切れず、最後の設問を勘で埋めたなら、それは読解力の問題ではなく設計の問題です。どの大問に何分使うかを決めていない受験者は、毎回同じ場所で時間を失います。

3. 英作文が「型」になっていない

英検1級の意見論述は、理由を3つ挙げて200〜240語で書くよう指定されています。序論・本論3つ・結論の5段落が基本形です。この型を体に入れていない答案は、内容が良くても構成の観点で落とされます。2024年度からは要約問題も加わり、こちらには意見論述とは別の減点(原文の表現に依存する、抽象化が足りない、語数を外す)があります。型の具体例は英作文のテンプレート、要約の減点は要約問題で「0点」がつく理由で解説しています。

手応えがあった方へ——二次試験の合格点は602点

二次試験の合格基準は、850点満点中602点です(同じく日本英語検定協会の公表値)。一次と同じく、何問答えられたかではなく CSE スコアで判定されます。

形式は約10分の個人面接です。5つのトピックから1つを選び、考える時間は1分(メモは取れません)。スピーチは2分で、そのあと約4分の質疑応答が続きます。

二次試験は 11月8日(A日程)と11月15日(B日程)です。一次の結果発表(10月26日)を待ってから準備を始めると、A日程までは2週間しかありません。自己採点で手応えがあった方は、結果を待たずに準備を始めることをおすすめします。

当校では、11月の二次試験に向けた二次試験 直前模擬レッスンを10月11日から開講しています(各回定員3名)。

次の一次試験は2027年1月24日

第3回の一次試験は 2027年1月24日(日)、申込受付は 2026年10月30日(金)から12月14日(月)までです(支払方法によっては12月11日(金)締切)。

10月4日から数えると、本番まで約16週間あります。この16週間をどう設計するかで、次の結果は変わります。逆にいえば、結果発表の10月26日まで3週間待ってから動き出すと、使える時間は13週間に減ります。

1に当てはまった方は、今日から数えてください。

私たちの提案

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試験までに残された日数は、誰にとっても同じだけあります。差がつくのは、その使い方です。

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