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テソーラスと私のグラン・ジュテ

髙津経子 2016年

テソーラスと私のグラン・ジュテ

髙津経子

2016年3月

 

テソーラスとのお付き合いはかれこれ20年近くなる。専業主婦だった30代半ば、将来は「英語のプロ」になりたいと強く願い、そのための最初の扉を開けるため英検1級合格を目指していた。一次試験の専門塾で勉強していた頃、二次対策を並行して始めることを勧められ紹介されたのが英検1級のスピーチ専門校テソーラスだった。

 

テソーラスに通い始めた頃は「外で働く」という点で10年以上のブランクがあったが英検1級に合格した直後、外国人付秘書としての職に就くことが出来た。その後、実務翻訳の道を選び、最終的には東京ディズニーリゾートを運営する会社で約10年間法務関連文書の翻訳業務に携わることが出来た。また短期間ではあったが翻訳業務と並行して都内の大学でエクステンションカレッジの英文エッセイ指導の職にも就くことが出来た。

昨年、米国で小型飛行機の操縦士免許を1回で取得することが出来た。英検1級二次面接で得た英語力が口頭試験で発揮出来たように思う。また、今年の春に入社が決まった航空会社での採用面接の際には、英語だけでなく日本語でも説得力を持った話の流れを意識する上で役立ったのが、テソーラスでの勉強だった。私のいくつかの「グラン・ジュテ」を支えてくれたのがテソーラスで身に着けた論理的に相手を納得させるスピーチだった。

 

初めてテソーラスを訪ねたのは、英検1級の二次試験対策の体験授業。私にとって衝撃的な授業だった。ネイティブ講師のアカデミックなレベルの高さ、英検の二次試験だけに通用するのではなく、どんな時でもどんな場所でもいかなるシチュエーションでも役に立つエッセンスだった。スピーチの組み立て方、表現の仕方、トピックのアイデアのつくり方など、こんなにこじんまりとした英語学校に私がずっと受けたかった授業があったのだと感激したことを昨日の事の様に覚えている。授業を終えてすぐに、「私はずっとこういう授業を受けたかったのです。」と小林校長に打ち明けて入学を決断。そして、その決断が間違っていなかったことは、その後の私のささやかな人生が証明してくれている。

 

実際に、外国人付秘書として働き始めた頃の自己紹介や日々のメールなどで効果的にコミュニケーションができたし、翻訳業務では契約書のみならず交渉の場で使われる文書もあり、簡潔に且つ説得力を持った文章を書く必要性に迫られたときテソーラスで学んだ論理構成が役立った。エクステンションカレッジでの講師を務めた時は、小林校長から直接アドバイスをいただき、テソーラスで学んだスピーチの組み立て方を英文エッセイに組み込んで、たくさんの生徒さんに伝えることができた。また、昨年、渡米して小型機の操縦士免許を取得した時も管制官とのやり取りのみならず、口頭試験ではやはりテソーラスで学んだ論理的でダイレクトな伝達の仕方が高く評価された。試験官は私の出来栄えに満足してくれていた様子だった。

 

 

英語は論理的な流れを重視するので、日本語とは話の順番も違うし、スピーチにも論理に基づいた型というものがある。しかし、その型だけを知っていても、それを実際にどういった切り口で「料理」するかがわからなければ意味がない。また、英検1級の二次試験のスピーチは、そのテーマが社会問題そのものなので、日頃から時事問題に関心を持ち自分で考え、キーワードを頭に入れてそれを駆使して自分の意見としてのスピーチを有効的に組み立てられるようになるまでには、かなりの実践練習を重ねなければならない。

 

テソーラスのクラスに参加するまでは社会問題について論理的に自分の意見をまとめ英語で発表したことは皆無だったし英語力という点でもクラスの中であまり出来の良いほうではなかった。そんな私は毎回の授業でお題を与えられただけで途方に暮れてしまっていたのだが、半強制的(笑)に数分間でスピーチを組み立てそれをみんなの前で発表し、ネイティブ講師と小林校長からコメントをもらうということを毎回の授業で繰り返していくことで、どれほど力がついていったことか。単なる英語表現を教わるだけではなく、論理の組み立て方についてのコメントが特に勉強になった。自分以外の人のスピーチから学ぶことも多く、毎回の授業でホットなトピックにも慣れて、新しい知識や技量を身に着けられる授業は本当に楽しかった。

 

とは言え、私の場合は一次試験に合格するまで4回も受験。授業で思うようなスピーチもできずに気持ちが沈むことも多かった。そんな中、同じ目標に向かっている仲間(先輩)には励まされることが多かったし、仕事帰りの授業で夜遅くまで頑張って喉がカラカラになった時に小林校長が私たちにふるまってくれた一杯の紅茶の味は格別なものだった。テソーラスでの学びがこれほど私の人生のグラン・ジュテに関わっているのは、もちろん、そこで学んだスキルのおかげなのだが、そのスキルの根底にあるのは小林校長の生徒さんに対する愛情に他ならないということは最近になってわかったことだ。

 

私にとって、テソーラスとの長いお付き合いはその校長先生である小林先生とのお付き合いとも言える。小林校長には、今でも人生の先輩として助言をいただき、お付き合いを続けさせていただいている。小林校長の愛情の度数の高さというか、とにかく、英検1級合格を通して生徒さんを幸せにすることしか考えていない、そんなところに私は尊敬の念を抱いているし、私の仕事のやり方やプライベートな人間関係にも大きな影響を与えている。人を幸せにするにはどうしたらいいかを考えたとき本当の意味でのプロフェッショナルな仕事ができることなのだと思う。

 

テソーラスでの授業を通じ合格を手にしてその後活躍している人達の同じような声もよく聞くのだが、先生は最近では、英検のスピーチや英作文に関するたくさんの著書を書かれていて、テソーラスに通えない地域の方からも感謝の声が届いているそうだ。そして、テソーラスも小林先生も、それを励みにこれからも更に進化を続けて行くはずだ。私のこの春からの新しい世界でもやはりテソーラスでの学びが役に立つと確信している。

 

英検1級合格からかなりの年月が経っているが、テソーラスがくれた英語のプロのための基礎力と先生の愛情が私のグラン・ジュテを後押ししてくれたことに今でも感謝の気持ちでいっぱいだ。

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