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英検一級 2015年 第二回検定合格

 2015年

英検1級合格体験記 (平成27年11月合格)

このたび,幸運にも英検1級に合格することができました。これも,すべて二次試験直前模試でテソーラスハウスの小林先生はじめネイティブの先生方に御指導していただいたおかげと心から感謝しております。

合格まで長い道のりだったのですが,二次試験は幸運にも1回で受かりました。これから受験される方々にとって,少しでもお役に立てばと思い,私のつたない経験を紹介させていただきたいと思います。

 

1 英検1級受験を決めた理由

私は,法務省に長らく勤務し,30代の時に同省の派遣プログラムで米国の大学院に1年半ほど留学経験はありましたが,いわゆる帰国子女ではなく,英語がものすごく堪能というわけではありませんでした。当時も留学するためには,TOFELを受けましたが基準は550点でした。日本人によく見られるように,文法や読解はどちらかというと得意で,会話も好きでしたが,リッスニングがやはり苦手でした。留学後,国際関係の業務を担当したこともあり,2000年に国連英検A級を取得しましたが,その後は特に英語の資格試験は受験しませんでした。

そうこうしているうちに,60歳で退職を迎え再雇用となり,責任あるポストでもなくなったので,難関の英検1級にチャレンジすることを決めました。英語で仕事をしていくということではなかったのですが,挑戦が大事と思い,最初から準1級を受験するつもりは全くありませんでした。

2 一次試験合格までの学習

現在63歳なので,実際に1級の受験を開始したのは3年前でした。若い時に1級の問題を見たことがあり,当時はそんなに難しくなかった印象もあって,そのうち受かるだろうくらいにしか思っていませんでした。ところが,実際に受験してみて,そうした考えが全く甘く,1級試験のレベルは完全に将来のプロフェッショナルの人たちのための試験になっていました。したがって,7~8回くらい受けたでしょうか,合格点まで行かず,落ち続けました。しかし,あきらめずに,参考書を買って勉強し,リッスニング強化のために,①NHKの9時からのニュースを英語で聞きました。これは,政治・経済・社会・文化・スポーツと幅広く放送されるので,語彙や表現の勉強になりました。それと,②Eテレの「ニュースで英会話」も録画し,聞き続けました。仕事の関係もあって独学でしたが,こうした地道な学習を続け,本年度の10月の一次試験では,それまで5割しか得点できなかったリッスニングも8割とれて,初めて合格することができました。

3 一次試験合格後の学習

さて,一次試験に合格したものの,二次試験は受けたこともなく,やり方すら分からない状況でどうしようかと正直困りました。でもせっかくのこのチャンスを何とかものにしたいと思っていたところ,一次試験会場の上智大学で配布されていたテソーラスハウスのパンフレットをとっておいたことを思い出し,すぐに電話を入れました。電話では,小林先生がていねいに応対して説明してくださり,木曜日と土曜日の2回の直前模試に参加することを決めました。

4 直前模試で学んだこと

私は,直前模試に参加するまで,二次試験は試験官との質疑応答を含む対話程度にしか考えていませんでしたが,大間違いでした。5つのトピックスから1つを選んで,1分間で構成を考えて2分間のスピーチ。これがどんなに難しいのかは,体験してみて初めて分かりました。私の悪い癖で,どうしても間延びした制度や現状の説明調になってしまいがちでした。2回の直前模試で小林先生やネイティブの先生方から指導してもらったポイントで本番でも役に立ったのは,次の点でした。

①   声は大きく,アイコンタクトを必ずとる。

②   サポートの主張は,2点にしぼる。時間的にもそれで十分。主張は首尾一貫。

③   いきなり,「私は~するべきであると考える」と入るのではなく,前提として「トピックの問題はどのように位置付けられているのか」について簡単でもいいから,ワンセンテンス入れてから発表すると良い。

④   できる限り,国名,人名,ケースなど,分かる範囲で具体的事例を挙げると説得力が増す。

⑤   試験官からの質問に対しては,長くなくてもいいので,聞いていることにストレートに答えること。

以上でした。私も,認識を新たにして,「少子化」,「非正規雇用」,「消費税のアップ」など,本番までに,10トピックス程度を自分で用意し,発表を準備して本番を迎えました。

5 二次試験当日の様子

二次試験の会場は,神田外語学院でした。午前中の組でしたが,大教室に200人はいたでしょうか。やはり緊張はしました。11時を回ったころ,自分の番が来て入室してから,自己紹介。ここまでは,いつもどおりでした。そして,トピックスを渡されて,血の気が引きました。準備していないテーマばかりでした。確か,「発展途上国における労働者搾取の問題」,「言論の自由の限界の有無」,「宗教のコンフリクトの解決策の問題」,「公共のギャンブルの在り方」などでした。どのテーマを選ぶのか,それだけで30秒は費やしてしまいました。「発展途上国における労働者搾取の問題」か「言論の自由の限界の有無」か,迷った末,前者にしました。

発表の時が来ても,構成はできていませんでしたが,もう話すしかありませんでした。それでも,直前模試で教わったように,「発展途上国における労働者搾取の問題は,国際的にみても今や大きな問題となっている」と一文入れてからスタートし,それから,「発展途上国における労働者搾取の問題を改善するためには,より多くの方策が進められるべきである」と続けました。これが良かったのかもしれません。そして,サポートの2点ですが,土曜日の直前模試で「先進国は,難民を積極的に受け入れるべきか」をやっていたことが大変役に立ちました。1日前の記憶というか,本能というか,同じ構成で「人道的理由」と「経済的理由」の二つを挙げてスピーチしました。ただし,何を話したのかは覚えていないくらい,スピーチ内容は一貫していませんでしたし,残念ながら具体的事例も挙げることができませんでした。

ちょうど,2つのサポートをスピーチし終わったところで,2分のタイムアップでした。その後,日本人とネイティブの試験官から2問づつ,質疑応答がありました。質疑応答の内容自体は,専門的なものではなく,どちらかというと一般的な質問でした。一応,答えましたが,別な回答をすれば良かったと後で悔やみました。試験を終え退室してから,体中の力が抜けて,正直今回はだめだと思いました。

6 合格通知を手にして

そんな出来栄えでしたから,がっかりはしましたが,気を取り直して,次回の二次試験に備えて,重要トピックスを自分で考えて構成をノートに書くなどの勉強を再開しました。2週間ほどすると結果通知が送付されるのですが,正直,見たくないなと思っていました。案の定,郵便ボックスを開けると大きな封筒が。でもすぐに「合格証書在中」の文字が飛び込んできました。信じられない気持ちでした。開封して更にびっくり。合格最低基準と同じ60点でした。つまり最低点での合格でした。内訳は,Short Speech 18, Interaction 18, Grammar & Vocabulary 14, Pronunciation 10でした。 なぜ合格できたのか,最後まであきらめなかったことも確かですが,2,3点の勝負になったとき,最後の踏ん張りを出してくれたのは,テソーラスハウスの指導のおかげ以外の何物でもなかったと思います。

それと,今回の二次試験で思ったのですが,逆転の発想もありかと思いました。つまり,今回は,とっさに模擬試験でやった「人道的理由」と「経済的理由」の二つの観点からサポートを主張したわけですが,国際的マターになった場合,今や「人権」はキーワードで,ほとんどのテーマが「人権」と結びついているのではないかと思いました。そういう意味では,「経済的観点」もかなり汎用性があると思いました。切羽詰まったら,とにかく「人権の観点」から切り出すのも有効かと思いました。

いずれにしても,ようやく手にした合格通知でした。この合格は,テソーラスハウスで直前模試に参加しなかったら,ありえませんでした。最後に,小林先生,Robert Day先生,John Kincaid先生,本当にお世話になりました。心からお礼申し上げます。

 

渡邉 真也

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